もめない竹島

もめない竹島(最終回)

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岩場をでこぼこ歩きまわっていると
何気なくこちらをチラチラ見たりする女子ふたりがいた。

しかしどういうわけか、この島の不思議な近距離感の中では
「こんにちはおふたりはどちらからおいでですか」
などと話しかけて出会いが始まろうというほど、
旅の気分がそそられないのである。

そそられないまま、チラ見に反応せず通過してしまった。

たとえば近所の児童公園で
「どちらからいらっしゃったんですか」
などと話しかけられる出会いに気が進まないよーなもんで。

狭くて暑くて、丁度いい呑気さと守られ具合の島、愛知県蒲郡市竹島。

岐阜の実家の母は「ああ、竹島さんばしのある島ね」という。
そりゃ「竹芝桟橋」の間違いだろ。しかも東京である。

子供の頃よく飲んだソーダを買って、脱力しつつ家に帰った。

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もめない竹島(その2)

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神社の中は
じわじわ照りつける太陽から守られていて
島の外側を囲む岩場とは完全に違う空気が流れていた。
まるきし、違うふたつの島がダブって存在している。

 

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よく見ると、
狭い境内の中には小さな神社が4つも5つもあった。
 
彦麻呂だったら「神様の宝石箱やぁ!」と叫ぶだろう。
ジャパネットなら「もう一つおつけします!」と言うだろう。

神社同士、半径10メートル内でにらみ合いである。

 

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とか何とかいいながら
貧乏性丸出しでひととおり拝んでしまった。
こういう奴のところに
そうやすやすとシアワセは訪れんでしょうか。

 

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もめない竹島(その1)

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竹島へ行った。
だれも住んでない。
「日本国の住民票に登録されてない」とかいう意味でもなく。

あるのは神社だけで、
来るのはお年寄りや家族連れだ。
こっちの竹島では領土問題も起こりそうにない。

西日に変化してきた太陽が目を焼こうとする。
いや太陽見なきゃいいんだけど。
こういう天気の日はついつい目を向けたくなるのであった。

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