旅行・地域

港について

120507_mg_7979
青森でレンタカーのカーナビに「八戸港」と入力したら、
八戸港というのは恐ろしく巨大な港で、素晴らしく大きな漁船や
タンカーを眺めた末、いったん外側の道路に出て
戻ってきたらそこはフェリーターミナルだった。
ナビをプログラムした人は「しろうとさんならフェリーだ」
と思って目的地をそう仕組んだのだろう。

「カウリスマキの映画みたい」と奥さんが言った。

東北の空の下で見る港は特別だ。
船とかターミナルの建物の色とか大ざっぱな駐車場の広さが
あっけらかんとしているが、かえって振れ幅の広い
感情のあれこれを思い起こさせる。

からっと真っ白な船体が、よけい悲しく見えてきたり、
「バーン! バーン!」と火薬で打ち込まれる係留ロープが
やけに可笑しかったり、紺なのかオレンジなのかわからないような
水平線に近い空の色が、何か決心を迫っているようだったりする。

あちこち見て喜んでいるうちに1時間以上経ってしまった。


EOS 5DMarkⅡ+ EF24-105mm f4L IS USM  f8 1/100sec ISO200




| | コメント (0) | トラックバック (0)

さんまの味

120329_mg_6853
震災後、2度目の東北。
今回は石巻から気仙沼まで海沿いに北上した。

ずいぶん前に女川で食べた旬の秋刀魚のおいしさが
強烈に記憶に残っている。
現地では、ニュースの映像で見たとおりそれを食べた店どころか
港周辺の町全体が跡形もない。
たしか店はあの辺だったよなぁという、
その方向全体が、何もない。

足下には最近置かれたであろう花束。オレンジ色の花。

そこから北上、南三陸を通って気仙沼へ向かう中、
多くの入り江で壊滅したまま恐ろしく静かな集落を見た。
これらを「元集落」と言うべきかどうかわからない。
一人だったら正気を保てなかったかもしれない。

頭ではわかっていても、住人と住環境が根こそぎ消滅している
という現実は簡単に受け入れられないものだと感じた。

まだまだまだまだ、継続している事実は厳しいのであります。
ただ、多くの方が元気を振りしぼって
土地を引っ張っておられるのも事実です。

120324002_2120324003_3

120324005

120324004




120324006

120324007120324008_2120324009120324010120324013120324011 120324012

| | コメント (0) | トラックバック (0)

被災9か月後の気仙沼にて

111231_mg_4277

一週間ほど前、気仙沼に行ってきた。陸前高田にも。

ちょうどクリスマスで、
サンタの格好をしたボランティアの若者達が
オープンした復興商店街のイベントを盛り上げていた。

元気ですねと言うと「カラ元気だよ」と言って
静かに笑った仮設居酒屋の主人

家族を3人亡くしたおっちゃんが
無事だった古い看板を掲げて娘と再開した仮設美容院

知っている限りの裏道を駆使し、
命からがら津波から逃げ切ったタクシーの運転手さん
そして彼の後ろをついて行ったおかげで
4人の一般ドライバーが命拾いした

亡き娘の成人式の傷んだ写真を
親から頼みの綱のように依頼され、
納得いくまで何度も何度も修正した写真館の人

地盤沈下で毎日あふれる海水

復興計画が固まるまで流された信号機は再設置できない

一度は行かなくてはと思っていたところ、
たまたまの機会で家族に便乗した形だったが
それだけでも多くのことが目と耳に入ってくる。

僕のような非力なおっさんにできることは
それほど多くはないのだけど、
いま日本で暮らしている人間として、
この現場の空気を吸って、人と会って
何かを食べることはすごく重要なことだったように思う。

そして今後、継続的にそれを思い続けていくことも。

今夜、紅白歌合戦を見ている時も
明日、正月の餅を食べている時も、
「この町は、こんなふうにあり続けている」ということが
忘れようもない立体的な思いとして
頭の中に残っていくだろう。

きっと1年後の年末年始も3年後も、そうでなくてはいけない。

少なくとも気仙沼市街までは交通機関も問題ないし
復興屋台村復興商店街があるので
食事などに困ることもない。
またどこかのタイミングでお邪魔させて頂きたいと思っている。

EOS 5DMarkⅡ+ EF24-105mm f4L IS USM  f8 1/125sec ISO200

| | コメント (0) | トラックバック (0)

写真展やります 11月29日(火)〜12月4日(日)

002_holydailypr
11月29日(火)から12月4日(日)まで、写真展を開催します。
---------------------------------
加藤俊樹写真展
「Holy light  Daily sight」
2011.11/29(火)~12/4(日)
12時〜19時(最終日〜16時)

ルーニィ・247 フォトグラフィー
東京都新宿区四谷4-11みすずビル1F【MAP】

東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅から
新宿御苑方面に進み、JALシティを過ぎて
最初の角を右折後約50m 徒歩約5分

----------------------------------

沖縄やハワイに惹きつけられ、何度も訪れる中で、

いくつもの「聖域」とよばれる場所に足を運びました。

そこで感じられるのは、
神聖な世界との繋がりを思わせる美しい光と、

特別な空気の肌触りです。

 

いっぽう日常生活の中、ビルに囲まれた街や海辺のカフェで

不思議に神々しい光景と出会うことがあります。

これらも時として奇跡的に美しく、心地よいものに感じます。

 

どれが「本物」なのか「神聖」か、

などという違いはたぶんないのだと思いますが

もしかしたらその共通項の中に、

信仰の意味や起源に繋がるヒントが

隠れているのかもしれません。

 

そんなことを意識し始めると、自分のいる世の中が、

思っているよりもずいぶん救われた世界のように見えてきます。

この幸せな感覚を、多くの方と共有できれば嬉しく思います。

-------------------------------------------------------

【おもな撮影地】

沖縄:久高島 斎場御嶽 カフェ「浜辺の茶屋」他  
ハワイ島:ボルケーノ カパアフ

葉山 横浜 東名高速のどこか 銀座の路地 出雲崎 
川崎のショッピングモール 富士山麓のどこか など


| | コメント (0) | トラックバック (1)

千年単位の生命

110524_mg_8337 
大三島の大山祇(おおやまずみ)神社には、
樹齢2千年とも3千年ともいわれる椎の木がいくつも立っている。

千年単位で生きるとはどんな感覚なのだろう。

昔読んだ「ゾウの時間、ネズミの時間」という本には、
生物の生涯心拍数はほぼ同じで、体重の重い大きな生き物ほど、
ゆっくりした心拍サイクルと時間の中で生きており、長寿である、
というような説がうたわれていた。

動物ではないが、長寿がゆっくりした時間の結果だとすれば、
2000年以上も生きている椎の木が感じる時間は
どれほど遅いのかわからないくらいになっているはずだ。

感情の変化などにも時間がかかりすぎて、
短命な人間はこれに気づく前に世代が代わってしまい
そういうことが発見されないままなのかもしれない。

人間の一生など「ちらっと現れてぱっと消える」くらいの
小さな時間だろうなぁ。

せめて今が彼らの平穏な「瞬間」であることを願いたい。

110524_mg_8344

EOS 5DMarkⅡ+ EF70〜200mm f4L IS USM  f6.3 1/30sec ISO200
EOS 5DMarkⅡ+ EF70〜200mm f4L IS USM
  f11 1/40sec ISO200

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

船の町

110520_mg_8283_2

黄砂の瀬戸内海に浮かぶ船の町。
どうやら町内で一番高いビルより、造っている船の方が大きい。


EOS 5DMarkⅡ+ EF70〜200mm f4L IS USM  f8 1/500sec ISO200


| | コメント (0) | トラックバック (0)

しまなみ街道を行く

110505_mg_8406

尾道からしまなみ海道を渡り、向島、因島、生口島、大三島、大島へ。
これらの島から眺めると、瀬戸内海には岩場と言ってもいいような
小さな無人島が多い。

いま気づいたようなフリして実は広島に住んでいたこともあるのだが、
こうやって島を渡り歩くと、やけに実感がわく。

江戸時代以前には、この複雑な地形と潮の流れを熟知した海賊衆が、
九州方面と関西を行き来する海運に大きな影響力を持っていたという。

「大自然」というよりは、人の営みの歴史と一体となって彩られた海、
ということでしょうか?

小さなところで言えば、尾道あたりの渡船に乗ってみると、
完全に生活と一体化してるのを感じるもんなぁ・・・・深いなぁ。

EOS 5DMarkⅡ+ EF70〜200mm f4L IS USM  f6.3 1/25sec ISO200

| | コメント (0) | トラックバック (0)

天保十五年の落書き

110507_mg_8055

秀吉が戦没者の慰霊のために建設を命じ、
本人が没したため未完のままとなっている千畳閣。

千人の僧侶に読経させるための広間が、
未完ゆえ天井板もないまま公開されている。

畳857枚分の広さがあり、奉納イベントがときどき行われていて
最近ではオノヨーコや元ちとせのコンサートも開催されたらしい。

そのようなイベントはずいぶん古くから続いているようで、
柱には、芝居をやった記念に一座の人達が
書き残していったサインのようなものがある。
調べてみると、当時の歌舞伎役者と、その裏方らしい。

天保15年(1844年)という年代からすると、この芝居が行われた時点で、
千畳閣が作られてから250年以上経っているわけで
すでに「歴史的神社での芝居」という位置づけだったのかもしれない。
この役者の当時の人気や格はわからないけど、
その記念に書いていったのか、頼まれて書いたのか??

110507_mg_8091

110507_mg_8021

EOS 5DMarkⅡ+ EF70〜200mm f4L IS USM  f5 1/13sec ISO1600
EOS 5DMarkⅡ+ EF70〜200mm f4L IS USM  f7.1 1/5sec ISO1600
EOS 5DMarkⅡ+ EF24〜105mm f4L IS USM  f5.6 1/20sec ISO400

| | コメント (0) | トラックバック (0)

厳島神社に行ってきた

110505itsukushima_mg_7936 国宝「祓殿(はらいでん)」の床板。淺野藩の船に使われていた木材が使われている

宮島に行った。
子供の頃広島に住んでいたことがあり、記憶が定かではないが
今回が通算3度目か4度目くらいになる。

厳島神社をあらためて見ると、
もともと神の島として人を寄せつけなかった宮島の威厳を
どんなアプローチで人々に伝えていくかということに
計り知れないアイデアとエネルギーが注がれているように思える。

子供の頃は「そういう神社が宮島にある」ということが、
「山がある」とか「海がある」とかと同じような
当たり前の事実としか思っていなかったが、
「潮が満ちると海に浮かび上がる神社」を作ろうなんて発想は、
考えてみれば狂気の前衛アートに近いのではないだろうか。

この神社が作られる前から、
完全な自然物としての宮島自体が、
神そのもの、崇拝の対象とされていたわけだから、
ある意味、当時の人智と財力を尽くした、
壮大な「神の意味」の翻訳作業であったのではないかと思う。

また行きたいなぁ。
次か、その次の時かはわからないが
「翻訳作業前」の部分にも触れてみたい気もする。


EOS 5DMarkⅡ+ EF70〜200mm f4L IS USM
  f8 1/50sec ISO400

| | コメント (0) | トラックバック (0)

聖地にて

110314kudaka_mg_5591_2

まだまだ多くの心配がありますが、
災いがこれ以上、重なりませんように。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧